AIイラストとは?文章からイラストを作る仕組み
AIイラストとは、画像生成AIに作りたい絵の内容を文章で伝えて作るイラストのことです。人物や風景、キャラクター、アイコンなど、さまざまな絵柄のイラストを、描く技術がなくても作れます。
画像生成AIは、大量の画像と、その画像を説明する言葉の組み合わせを学習しています。そのため、入力した文章(プロンプト)から、内容に合った絵を組み立てられます。
写真風からアニメ調まで作れる
AIイラストは、写真のようにリアルな絵から、アニメ調、水彩画風、線だけのシンプルなイラストまで、絵柄を指定して作れます。同じ内容でも、絵柄を変えた案を並べて比べられるのが、手で描く場合との大きな違いです。
関連記事:画像生成AIの種類一覧|主要ツールの特徴・料金・選び方を比較
手持ちの画像をもとに作ることもできる
文章だけでなく、手持ちの写真やラフのスケッチをもとに、イラストに描き直すこともできます。構図のイメージが決まっている場合は、ラフを渡したほうが意図に近いイラストになります。
AIイラストを作れる主なツール
AIイラストを作れるツールは数多くありますが、ここでは仕事で使いやすい代表的なものを紹介します。
| ツール | 特徴 | 無料で使える範囲 |
|---|---|---|
| Nano Banana(Geminiのアプリ) | 文章で頼むだけで作れる。文字入りの画像や写真の編集が得意 | Geminiのアプリで無料でも使える |
| SeaArt | 多くのモデルから画風を選べる。アニメ調のイラストに強い | 毎日130のスタミナの範囲で使える |
| Adobe Firefly | ライセンス済みの素材などで学習したモデル。本番の制作物に使いやすい | プランによって異なる |
SeaArtの無料の範囲は公式の料金ページ、Nano Bananaの提供状況はGoogleの発表で確認できます(2026年9月時点)。他のツールも含めた比較は、画像生成AIの比較記事で詳しく整理しています。
関連記事:画像生成AIサービスおすすめ15選|特徴・料金・商用利用を横断比較
手軽に始めるならGeminiのアプリ
Geminiのアプリでは、Googleの画像生成モデルのNano Bananaを使って、文章で頼むだけでイラストを作れます。普段Geminiを使っているなら、新しいサービスに登録せずに始められます。
関連記事:Geminiの画像生成でできること|無料の上限と商用利用まで整理
絵柄にこだわるならSeaArt
SeaArtは、利用者が作ったモデルも含め、多くの絵柄のモデルから選べるのが特徴です。アニメ調やキャラクターのイラストなど、特定の絵柄を探したいときに向いています。
本番の制作物ならAdobe Firefly
Adobeは、FireflyのモデルをAdobe Stockなどのライセンス済みのコンテンツとパブリックドメインのコンテンツで学習させていると説明しています。広告など、権利関係を慎重に扱いたい制作物で検討しやすい選択肢です。
関連記事:Photoshop の生成AIでできること|使い方5ステップと料金・商用利用
AIイラストの作り方|最初の1枚を作る手順
ここでは、ツールを問わず共通する、AIイラストの作り方を説明します。
ステップ1:用途とサイズを決める
最初に、イラストを何に使うかを決めます。ブログの挿絵なのか、SNSの投稿なのか、資料の中の小さなアイコンなのかによって、必要な縦横の比率や絵柄が変わります。
ステップ2:プロンプトを書く
作りたいイラストの内容を文章で書きます。何が描かれているか、どこにいるか、どんな雰囲気か、どんな絵柄かを順に書くと、意図が伝わりやすくなります。
| 要素 | 書き方の例 |
|---|---|
| 主題 | ノートパソコンで作業する女性 |
| 場所 | 明るいオフィスの窓際 |
| 雰囲気 | 前向きで落ち着いた雰囲気 |
| 絵柄 | シンプルなフラットイラスト、淡い青と緑の配色 |
| 構図・比率 | 横長、人物は画面の左寄り |
関連記事:AIプロンプトとは?回答精度を高める書き方のコツと業務で使える例文集
ステップ3:候補を作って比べる
生成を実行すると、イラストの候補ができあがります。いくつか作って比べ、方向性の近いものを選びます。気になる部分があれば、プロンプトに条件を足して作り直します。
AIエージェントを「どう作り、どう育てるか」を、GiftX記事制作エージェントの実物で解説。
ステップ4:細部を確認して仕上げる
AIのイラストは、手や指の形、文字、細かな模様などが崩れることがあります。拡大して細部を確かめ、崩れがあれば作り直すか、編集で直します。
絵柄を指定する言葉の例
| 作りたい絵柄 | 指定する言葉の例 |
|---|---|
| やわらかい印象 | 水彩画風、淡い色使い、手描き風 |
| すっきりした印象 | フラットイラスト、シンプルな線、少ない色数 |
| 親しみやすい印象 | アニメ調、デフォルメ、丸みのある線 |
| 資料向け | アイコン風、白い背景、余白を広めに |
同じ主題でも、絵柄の言葉を変えるだけで仕上がりの印象は大きく変わります。自社のほかの制作物と並べたときに違和感がないかを基準に、絵柄を選びます。
うまくいかないときの見直し方
意図と違うイラストになる場合は、一度にたくさんの条件を詰め込みすぎていないかを見直します。主題と絵柄だけで作ってみて、方向性が合ってから条件を足していくと、崩れにくくなります。
AIイラストは無料で作れる?
AIイラストは、無料の範囲でも十分に試せます。Geminiのアプリでは無料でもNano Bananaで画像を作れ、SeaArtでは毎日付与されるスタミナの範囲で作れます。
ただし、無料の範囲では作れる枚数に上限があったり、使える機能が限られたりします。仕事で継続して使う場合や、枚数が多い場合は、有料プランや会社として契約したサービスを検討します。
| ツール | 無料で使える範囲 | 有料にすると変わること |
|---|---|---|
| Geminiのアプリ | 無料でもNano Bananaで画像を作れる | 上位の有料プランでは、特定の用途でNano Banana Proも使える |
| SeaArt | 毎日130のスタミナの範囲で作れる(毎日リセット) | 毎日もらえるスタミナが増え、多くの枚数を作れる |
無料で試すときは、作りたいイラストを1つ決め、ツールやプロンプトを変えながら数回作ってみると、自社の用途に合うツールを見極めやすくなります。無料の範囲は変わることがあるため、使う前に各ツールの公式ページで最新の条件を確かめてください(2026年9月時点)。
業務でのAIイラストの活用例
AIイラストは、制作物に添える絵を手早く用意したい場面で役立ちます。業務での主な使い方は次のとおりです。
| 活用の場面 | 使い方 |
|---|---|
| ブログ・オウンドメディア | 記事の挿絵やアイキャッチの案を作る |
| SNS投稿 | 投稿の内容に合うイラストを作る |
| 社内資料・研修教材 | 説明を補うイラストやアイコンを作る |
| デザインの依頼 | デザイナーに伝えるイメージの見本を作る |
記事や投稿の挿絵を作る
ブログやSNSの投稿では、内容に合う挿絵があると読まれやすくなります。素材サイトで合う画像が見つからないときも、AIイラストなら内容に合わせた絵を作れます。同じ絵柄でそろえると、媒体全体の統一感も出しやすくなります。
関連記事:AIでSNS画像を作る方法|ツール選びからプロンプト・著作権の注意点まで
社内資料のイラストを作る
社内資料や研修の教材では、説明を補うイラストやアイコンがあると理解が進みます。社外に公開しない資料であれば、権利面の確認の負担も比較的小さく、AIイラストを試しやすい場面です。
デザイナーへの依頼の見本にする
本番の制作物をデザイナーに依頼する場合も、AIイラストで作った見本を添えると、雰囲気や配色の希望が伝わりやすくなります。見本であることを明記し、そのまま使うものではないと共有しておきます。
AIイラストの著作権と商用利用の注意点
AIイラストを仕事で使ううえで最も重要なのが、著作権の考え方です。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」の概要をもとに、押さえておきたい点を整理します。
既存の作品に似ていれば侵害になりうる
文化庁の整理では、AIで作った画像をSNSなどで公開したり販売したりする場合、通常の著作権侵害と同じ基準で判断されます。生成した画像に既存の作品との類似性と依拠性が認められれば、著作権侵害になりえます。
既存の作品が学習データに含まれているかが分からない場合でも、依拠性が認められることがあるとされています。特定の作品やキャラクターに似せる指示は避け、公開前に似すぎていないかを確かめます。
「作風」が似ているだけなら侵害にはならない
著作権法は創作的な表現を守るもので、アイデアは守らないため、作風が似ているだけなら著作権侵害にはならないと整理されています。ただし、特定の作家の作品群の表現そのものを出力させることを目的にした場合は、問題になりうるとされています。
AIイラストに著作権が認められるかは関わり方次第
AIが自律的に作った画像は著作物に当たらないと考えられる一方、人が創作的に表現するための道具としてAIを使ったと認められれば、著作物に当たりうるとされています。具体的な指示の内容や、人が手を加えた部分などを総合的に考えて判断されます。
ツールの規約も確かめる
商用利用できるかどうかは、使うツールの規約によっても変わります。たとえばSeaArtの公式FAQでは、生成した画像の権利は利用者にあり商用利用を禁止していない一方、他人の作品を使う場合は許可が必要とされています。使うツールごとに規約を確かめてから使います。
AIイラストを業務で使うときの注意点
使ったツールとプロンプトを記録しておく
仕事で使うイラストは、どのツールで、どのようなプロンプトで作ったかを記録しておきます。あとで権利の確認が必要になったときに、たどれるようにするためです。
実在の人物や他社のキャラクターは描かせない
実在の人物に似せたイラストや、他社のキャラクターに似たイラストは、著作権だけでなく肖像や商標の問題にもなりえます。業務では描かせないようにします。
全国8,000人調査で、AIの活用方法によって生産性向上に約3.8倍の差が生まれることが判明。
公開前に確認すること
社外に出すイラストは、公開前に次の点を確かめます。
| 確認すること | 確認の方法 |
|---|---|
| 既存の作品との類似 | 特定の作品やキャラクターに似すぎていないかを見る |
| ツールの規約 | 商用利用が認められているかを確かめる |
| 細部の崩れ | 手や指、文字、模様を拡大して確かめる |
| ブランドとの相性 | 自社のほかの制作物と並べて違和感がないかを見る |
社内のルールを決めておく
使ってよいツール、公開前の確認手順、確認する担当者を社内で決めておきます。個人の判断で使うと、確認が漏れやすくなります。
関連記事:生成AI利用ガイドラインの作り方|必須項目と5ステップの策定手順
AIでコンテンツを内製するときに陥りがちな3つの落とし穴
AIイラストを使って制作物を内製するときは、進め方を誤ると、手間が減らないうえに使えないイラストが増えます。よくある落とし穴は次の3つです。
落とし穴1|用途を決めずにイラストを量産する
何に使うかを決めないままイラストを作り続けると、選ぶ時間ばかりが増えて、どれを使うかが決まりません。用途とサイズを先に決めておくと、候補を選ぶ基準がはっきりします。
落とし穴2|権利の確認を後回しにする
候補を選ぶことに集中して、既存の作品との類似やツールの規約の確認を後回しにすると、公開の直前に使えないイラストだと分かることがあります。権利の確認は、制作の流れの中に最初から組み込んでおきます。
落とし穴3|AIツールだけで、そのまま出せる品質を目指す
AIのイラストには、細部の崩れや、ブランドの雰囲気に合わない部分が残ることがあります。仕上げと確認の工程を持たないまま使うと、制作物全体の品質を下げてしまいます。
検証工程を持ったうえで、まず1コンテンツを型にする
3つの落とし穴を避けるには、権利と品質を確認する検証工程を先に決めたうえで、まず1種類の制作物で、AIでイラストを作ってから確認・仕上げまでの流れを型にすることがポイントです。1つの型が安定すれば、同じ流れで他の制作物にも広げられます。
GiftXでは、こうした検証工程込みのコンテンツ制作を1コンテンツ単位から伴走支援しています。詳細はAI活用コンテンツ制作支援をご覧ください。
AIイラストに関するよくある質問
AIイラストは無料で作れますか?
作れます。Geminiのアプリでは無料でもNano Bananaで画像を作れ、SeaArtでは毎日付与されるスタミナの範囲で作れます。枚数や機能には上限があります。
AIイラストは商用利用できますか?
使うツールの規約によって異なります。規約で商用利用が認められていても、既存の作品に似ている場合は著作権侵害になりうるため、公開前の確認が必要です。
AIイラストに著作権はありますか?
AIが自律的に作った画像は著作物に当たらないと考えられます。人が創作的に表現するための道具としてAIを使ったと認められる場合は、著作物に当たりうるとされています。
AIイラストのおすすめのツールはどれですか?
手軽に始めるならGeminiのアプリ、アニメ調など絵柄にこだわるならSeaArt、権利関係を慎重に扱いたい本番の制作物ならAdobe Fireflyが候補です。目的に応じて使い分けます。
AIイラストはスマートフォンでも作れますか?
作れます。Geminiのアプリや、SeaArtのアプリなど、スマートフォンから使えるツールがあります。
AIイラストの手や指が崩れるのはなぜですか?
画像生成AIは、形の細かな構造を正確に描くのが苦手なことがあり、手や指、文字などが崩れやすい傾向があります。拡大して確かめ、崩れがあれば作り直すか、編集で直します。
まとめ
AIイラストは、画像生成AIに文章で指示するだけで、さまざまな絵柄のイラストを作れる方法です。Geminiのアプリで使えるNano BananaやSeaArtなら、無料の範囲でも試せます。一方で、既存の作品に似ていれば著作権侵害になりうるため、ツールの規約とあわせて、公開前に権利を確かめることが欠かせません。
権利と品質を確認する工程を持たないままイラストを増やすと、使えないイラストが増えるだけになります。検証工程を持ったうえで、まず1コンテンツを型にすることがポイントです。
コンテンツ制作のリソース・品質にお困りの方へ
本記事で紹介したAIイラストでの制作を入り口に、SNSや広告、資料などの制作物をAIで効率よく作りたい、相談したいとお考えの方は、ぜひGiftXのAI活用コンテンツ制作支援までお問い合わせください。
GiftXのAI活用コンテンツ制作支援では、貴社の事業・商品・制作基準を学習した専用AIエージェントを構築し、企画・制作から専門チームによる最終レビューまで一貫して行います。制作でつくった専用AIエージェントと制作フローを貴社へ移管し、社内で継続的に運用できる体制づくりまで支援します。
AI活用にご関心のある方は、ぜひ一度ご相談ください。
▶ GiftXのAI活用コンテンツ制作支援の詳細・お問い合わせはこちら