Copilot Studioの料金とは|Copilotクレジット単位で課金される
Copilot Studioの料金は、エージェントが応答やアクションを1回行うたびに減る「Copilotクレジット」という単位で課金されます。
ユーザー1人あたり月額いくら、という座席課金ではありません。エージェントを作る人のライセンス自体は0ドルで、実際に費用が発生するのは「エージェントが動いたぶん」だけです。そのため同じ組織でも、社内向けに月数百回しか呼ばれないエージェントと、顧客向けに毎日数千回応答するエージェントとでは、費用が2桁変わります。
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Copilotクレジットとは、応答1回ごとに減っていく単位
Copilotクレジットは、エージェントが情報を取得し、プロンプトに応答し、アクションを実行するために必要な時間と労力を測る単位です。1回の応答やアクションで何クレジット減るかは、エージェントが完了したタスクの複雑さによって変わります。あらかじめ決められた定型文を返すだけなら1クレジット、AIが文章を生成して回答するなら2クレジット、というように段階が分かれています(2026年8月時点、出典: learn.microsoft.com)。
この設計のため、費用は「何人が使うか」ではなく「何回動くか」で決まります。見積もりを立てるときは、利用者数ではなく想定の呼び出し回数から逆算するのが出発点になります。
課金単位がメッセージからCopilotクレジットに変わった
Copilot Studioの課金単位は、もともと「メッセージ」と呼ばれていました。2025年9月1日から、エージェント共通の単位としてCopilotクレジットに名称が変わっています。ただし、前払いパックあたりの数量と従量課金制の料金そのものに変更はありません(出典: learn.microsoft.com)。
ネット上の解説記事には旧称のまま「メッセージパック」と書かれているものが残っています。金額の水準は変わっていないので読み替えて差し支えありませんが、社内資料を作るときは現行の呼び方に合わせておくと管理画面と表記が揃います。
Copilot Studioの3つの購入方法を比較|従量課金・キャパシティパック・事前購入プラン
Copilotクレジットの買い方は3種類あり、どれを選んでも消費レートは同じです。違うのは「先に買うか、使ったぶんを後で払うか」と、まとめ買いによる割引の有無です。下表は、単価・課金タイミング・向いている組織の3観点で3つを整理したものです。導入直後は消費量が読めないため、まず従量課金で実測してから前払いに切り替える判断が取りやすくなります。
| 購入方法 | 料金 | 課金タイミング | 向いている組織 |
|---|---|---|---|
| 従量課金制 | 1クレジットあたり0.01ドル | 使った翌月に実績払い | 消費量が読めない導入初期、月ごとの変動が大きい組織 |
| キャパシティパック | 1パック200ドル/月(年払い)=25,000クレジット/月 | 前払い(年間契約) | 毎月の消費量がおおむね一定で、予算を固定したい組織 |
| Copilotクレジット事前購入プラン | 1年前払い、購入量に応じて5〜20%割引 | 前払い(1年分) | 年間の消費量を大きく見込め、単価を下げたい組織 |
(2026年8月時点、出典: microsoft.com)
事前購入プランの割引は、購入するクレジット量で9段階に分かれています。最小の30万クレジットで5%、300万クレジットで7%、3,000万クレジットで10%、最大の3億クレジットで20%です(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。ただし未使用分は年度末に失効するため、割引率だけを見て多めに買うと、使い切れないぶんがそのまま無駄になります。
なお、Copilot StudioとMicrosoft Foundryをまたいで使える「Microsoft Agent 事前購入プラン」も用意されています。こちらはACU(Agent Commit Unit)という単位で、1 ACUが1ドル相当=100 Copilotクレジットに換算されます。割引は2万ACUで5%、10万ACUで10%、50万ACUで15%の3段階です(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。
Copilotクレジットの消費レート|アクションの種類ごとに単価が変わる
月額を試算するには、エージェントが1回動くと何クレジット減るのかを押さえる必要があります。公式が公開している主な消費レートは次のとおりです。
| エージェントの機能 | 消費クレジット | Microsoft 365 Copilotライセンス保有者 |
|---|---|---|
| 従来型の回答(定型文) | 1 | 無料 |
| 生成回答 | 2 | 無料 |
| エージェントアクション | 5 | 無料 |
| テナントグラフの基盤設定 | 10 | 無料 |
| エージェントフローアクション(100アクションあたり) | 13 | 無料 |
| コンテンツ処理ツール(1ページあたり) | 8 | 無料 |
(2026年8月時点、出典: learn.microsoft.com)
生成回答は2クレジット、テナントグラフ基盤は10クレジット
表のなかで金額差が大きいのが、生成回答(2クレジット)とテナントグラフの基盤設定(10クレジット)です。後者は、コネクタ経由でMicrosoft Graphに同期された社内データに対して検索拡張生成を行い、回答の根拠を社内情報に寄せる機能を指します。回答の質は上がりますが、単価は生成回答の5倍です。
この2つは同時に動きます。社内データを参照して1つの複雑な質問に答えると、テナントグラフの基盤設定で10クレジット、生成回答で2クレジット、合わせて12クレジットを消費します(出典: learn.microsoft.com)。この機能はエージェントごとにオンとオフを切り替えられるため、社内データ参照が不要なエージェントではオフにしておくと消費を抑えられます。
テキスト生成のツールを組み込む場合はさらに幅が出ます。10回答あたりで、基本が1クレジット、標準が15クレジット、プレミアムが100クレジットです。推論に対応した言語モデルを使うと、機能そのものの消費レートに加えてプレミアム相当の課金が乗るため、同じ「回答1回」でも設定次第で消費量が100倍近く変わります。
全国8,000人調査で、AI活用方法によって生産性向上に約3.8倍の差が生まれることが判明。
公式の課金例から1か月の費用を試算する
公式は3つの試算例を公開しています。いずれも1日あたりの消費量で示されているため、稼働日を月20日として換算すると、月額の目安が見えてきます。
| エージェントの型 | 1日あたりの消費 | 月20日換算 | 従量課金での月額目安 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせ対応(定型4回+生成2回×900人) | 7,200クレジット | 144,000クレジット | 約1,440ドル |
| 社内データ参照(生成4回+テナントグラフ4回×100人) | 4,800クレジット | 96,000クレジット | 約960ドル |
| 受注処理(アクション4回、自動起動) | 20クレジット | 400クレジット | 約4ドル |
(1日あたりの消費は 2026年8月時点、出典: learn.microsoft.com。月20日換算と月額目安は上表の数値から算出)
同じ「エージェント1本」でも、月額4ドルから1,440ドルまで360倍の開きがあります。差を生んでいるのは利用者数と、社内データ参照を使うかどうかの2点です。裏を返すと、この2つを決めれば費用はかなりの精度で読めます。キャパシティパックは1パックで25,000クレジット/月なので、上表の受注処理型なら1パックで60本以上を賄える一方、問い合わせ対応型は1本で6パック近くを消費する計算になります。
Microsoft 365 Copilotがある場合の使い方|追加費用なしになる範囲
すでにMicrosoft 365 Copilotを契約している場合、Copilot Studioで作ったエージェントの一部の動作は追加費用なしで利用できます。Microsoft 365 Copilotは日本では年払いで1ユーザーあたり月額4,497円相当(税抜)で、Copilot ChatとCopilot Studioの標準ハーネスへのアクセスが含まれます(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。
関連記事:Copilotの料金プランを比較|無料版から法人向けまでの選び方を解説
追加費用なしになる3つのアクション
Microsoft 365 Copilotのライセンスを持つユーザーが、Copilot Chat・Microsoft Teams・SharePointのいずれかでエージェントを使う場合、次の3つはクレジットにカウントされません(出典: learn.microsoft.com)。
- 従来型の回答:あらかじめ作成した定型の応答を返す
- 生成回答:AIモデルが文脈に応じて回答を生成する
- Microsoft Graphテナントの基盤設定:社内データを参照して回答の根拠を補強する
単価の高いテナントグラフの基盤設定(通常10クレジット)が無料になる点が大きく、社内向けのナレッジ検索エージェントであれば、実質的にクレジット消費ゼロで運用できるケースもあります。ライセンス費用は別途かかりますが、社内利用者が限られていて、かつ全員がMicrosoft 365 Copilotを持っているなら、Copilot Studio側のクレジットを買い足さずに済む可能性があります。
追加費用なしにならない範囲
一方で、無料の対象から外れるものもあります。まず、コンピューター操作エージェント(画面を操作して作業を代行するタイプ)の利用は、Microsoft 365 Copilotのライセンスには含まれません。エージェントアクションのレート(5クレジット)で課金されます。
エージェントフローも条件付きです。追加費用なしの扱いになるのは「エージェントがフローを呼び出す」トリガーで実行された場合だけで、それ以外のトリガー、たとえばスケジュール実行や外部イベントによる起動では、標準レートでクレジットを消費します。あわせて、この無料の扱いにはフェアユースの制限がかかっており、上限は今後更新される可能性があると明記されています(2026年8月時点、出典: learn.microsoft.com)。
つまり「Microsoft 365 Copilotがあればすべて無料」ではありません。社内の人がチャットで話しかけるエージェントは無料に寄せられる一方、自動で動き続けるエージェントや画面操作を伴うエージェントは、別途クレジットの手当てが要ると考えておくのが安全です。
Copilot Studioを無料で試せる範囲|試用版ライセンスとユーザーライセンス
Copilot Studioには試用版ライセンスがあり、個人としてサインアップして利用を始められます。試用版でもCopilot Studioにアクセスしてエージェントを作成でき、テストチャットのパネルで動作を確認することも可能です。ただし、作ったエージェントを公開することはできません(出典: learn.microsoft.com)。操作感を確かめる用途には向きますが、社内に配って使ってもらう段階では有料の構成が必要になります。
混同しやすいのが「Copilot Studioユーザーライセンス」です。こちらは費用0ドルですが、取得にはテナント側でCopilotクレジットパックの予約購入サブスクリプションを持っていることが前提になります。エージェントを作る人のライセンスが無料なだけで、組織としては先にクレジットを購入している状態です。
Copilotクレジットを使い切るとどうなるか|超過時の挙動と予算管理
前払いで買ったクレジットは、未使用分が翌月に繰り越されません。買った月のうちに使い切らなければ消えます。逆に足りなくなった場合の挙動も決まっており、テナントの消費が前払い容量の125%に達した時点で強制措置が発動し、カスタムエージェントが無効化されます。進行中の会話は中断されませんが、以降の呼び出しはすべて拒否され、利用者には「このエージェントは現在使用できません」といった応答が返ります(出典: learn.microsoft.com)。
止まる前には、テナントの管理者宛にメール通知が届き、Power Platform管理センターにも通知が投稿されます。止めたくない場合は、Azureサブスクリプションに紐づく課金ポリシーを環境にリンクして従量課金メーターを有効にしておく方法があります。超過分はAzureに課金されるため、強制措置の対象から外れます。エージェント単位で月間の使用量上限を設定することもできるので、1本のエージェントが想定外に消費して他を巻き込む事態は事前に防げます。
Copilot Studioの費用を読むには1業務に絞る|エージェント内製の自社事例
ここまで見てきたとおり、Copilot Studioの費用は「何回動くか」で決まります。裏返すと、対象業務を絞り込んで呼び出し回数の見当がつく状態にしない限り、月額はいつまでも読めません。全社の問い合わせをまとめて1本のエージェントに任せる構想から入ると、想定利用者数が数千人規模になり、消費量の幅も一気に広がります。
関連記事:Copilotエージェントの活用事例|業務別・国内企業の使い方と始め方
全国8,000人調査で、AI活用方法によって生産性向上に約3.8倍の差が生まれることが判明。
記事制作に絞ってエージェントを内製した自社の例
AI Growth Labを運営するGiftXでも、記事制作という1業務に絞ってエージェントを内製しました。競合調査から構成、本文執筆、内部リンクの追加までを一気通貫で自動化し、1記事あたり約4時間かかっていた工程を約10分に短縮しています(工数約95%削減)。使っているのはCopilot Studioではなく、AIコーディングエージェントを組み合わせた構成ですが、費用が読める状態になった理由は同じです。対象を「記事1本を作る工程」に限定したことで、月に何本作るかから処理回数が決まり、必要な処理量を見積もれるようになりました。
Copilot Studioでも実測してから購入方法を決める
Copilot Studioでも考え方は変わりません。まず1業務に限定し、従量課金で1か月動かして実際の消費量を測る。そのうえで、パックに切り替えるか従量課金のまま続けるかを決める。この順番であれば、稟議に載せる金額も実測値で書けます。
AIエージェント導入で陥りがちな3つの落とし穴
料金の全体像が見えたあとに問題になるのは、どこから手をつけるかです。GiftXの調査では、AIを使っている人のうちAIエージェントが複数工程を自動で進める段階まで到達しているのは10.5%にとどまり、70.3%はチャットで質問したり成果物を作らせたりする段階で止まっています。この差を生むのは、多くの場合ツールそのものではなく進め方です。
詳細な調査データは「ビジネス職生成AI活用実態調査(2026年版)」にてご覧ください。
落とし穴1|いきなり全ての業務をAIに任せようとする
最初から複数部署の業務をまとめてエージェント化しようとすると、要件が膨らんで設計が終わりません。結果として消費量の見積もりも立たず、購入方法すら決められない状態が続きます。
落とし穴2|壮大なAI戦略から考えて手が止まる
全社のAI活用方針を固めてから着手しようとすると、方針づくりだけで数か月を使います。その間に製品側の料金体系や機能が更新され、前提から作り直しになります。
落とし穴3|既製品のチャット型AIツールでは業務フローに組み込めない
汎用のチャット型AIツールは手軽に試せる反面、自社の業務手順や社内データに合わせたカスタマイズが難しく、業務フローに組み込めるレベルの質に届きません。ここでつまずくと、結局は個人が手元で使うだけに終わります。
スモールスタートで1業務をAIエージェントに任せる
避け方はひとつで、対象を1業務に絞ることです。呼び出し回数が読める単位まで小さくすれば、費用の見積もりも、効果の測定も、社内への説明も同時に成立します。まず1業務をAIエージェントで自動化・効率化し、そこで得た実測値を次の業務に横展開する流れが現実的な進み方です。
GiftXでは、こうしたスモールスタート前提のAIエージェント構築を1業務単位から伴走支援しています。詳細は AIエージェント構築支援サービス をご覧ください。
Copilot Studioの料金についてよくある質問
Copilot Studioの料金はいくらですか?
従量課金制では1 Copilotクレジットあたり0.01ドルです。前払いのキャパシティパックは1パック月額200ドル(年払い)で、25,000クレジットが毎月使えます(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。ユーザー1人あたりの座席課金ではなく、エージェントが動いた回数で費用が決まります。
Copilot Studioは無料で使えますか?
試用版ライセンスで無料で試せますが、作ったエージェントを公開することはできません。エージェントを作る人向けのユーザーライセンス自体も0ドルですが、取得にはテナント側でクレジットパックの予約購入サブスクリプションが必要です。
Copilotクレジットとは何ですか?
エージェントの応答やアクションの複雑さを測る単位です。定型の回答が1クレジット、AIが生成する回答が2クレジット、社内データを参照する基盤設定が10クレジットというように、処理の重さに応じて消費量が変わります。
Microsoft 365 CopilotとCopilot Studioの料金はどう違いますか?
Microsoft 365 Copilotは1ユーザーあたりの月額課金で、日本では年払いで月額4,497円相当(税抜)です(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。Copilot Studioはエージェントの実行量に応じたクレジット課金です。Microsoft 365 Copilotのライセンスがあると、Copilot Chat・Teams・SharePointでのエージェント利用の一部がクレジット消費なしになります。
クレジットを使い切るとどうなりますか?
テナントの消費が前払い容量の125%に達すると、カスタムエージェントが無効化されます。進行中の会話は中断されませんが、以降の呼び出しは拒否されます。従量課金メーターを設定しておけば、超過分はAzureに課金され、この強制措置の対象から外れます。
日本円ではいくらになりますか?
Copilot Studioの公式のライセンス情報は米ドル建てで記載されており、日本円の請求額は為替レートによって変わります。解説記事などで見かける「月額29,985円」といった表記は200ドルを換算した目安であって、固定価格ではありません(2026年8月時点、出典: microsoft.com)。予算を組むときは、ドル建ての金額に自社の想定レートを掛けて余裕を持たせておくと安全です。
まとめ|Copilot Studioの料金は「動いた回数」で決まる
前述のとおり、Copilot Studioの料金はCopilotクレジットという単位で、エージェントが動いた回数に応じて決まります。従量課金なら1クレジット0.01ドル、前払いのキャパシティパックなら1パック月額200ドルで25,000クレジットです。消費量は生成回答が2クレジット、社内データを参照する基盤設定が10クレジットというように処理の重さで変わり、Microsoft 365 Copilotのライセンスがあれば一部は追加費用なしになります。
月額を読むうえで効くのは、細かい単価表を暗記することではなく、対象業務を絞って呼び出し回数を確定させることです。まず1業務をAIエージェントに任せ、従量課金で1か月の実測値を取る。その数字が出てから購入方法を決めれば、見積もりも社内説明も実データで進められます。
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