Claudeのモデルとは|Fable・Opus・Sonnet・Haikuの4系統
Claudeのモデルとは、Anthropicの対話AI「Claude」で回答を生成するAIモデルのことで、性能と単価の異なる4つの系統があります。
- Fable:最も能力が高く、難しい推論や長時間の自律作業に向く
- Opus:長時間のコーディングや資料作成などの知識労働を担う主力
- Sonnet:速さと性能の釣り合いがよい中位のモデル
- Haiku:最も速く、単価が最も低い軽量のモデル
かつてはOpus・Sonnet・Haikuの3段構成でしたが、その上にFableが加わり、現在は4段になっています。どのモデルも文章と画像を読み取り、文章で答え、外部のツールを呼び出せる点は共通です。違いは、考える深さ、応答の速さ、1回あたりの費用にあります。
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モデル名は「系統名+バージョン番号」で表す
Claudeのモデル名は、系統名とバージョン番号の組み合わせです。Opus 5.5はOpus系統の5.5世代、Haiku 5.5はHaiku系統の5.5世代を指します。系統ごとに更新の時期が違うため、最新の世代番号も系統によって異なります。2026年10月8日時点では、Fableが5.1世代、Opus・Sonnet・Haikuが5.5世代です。
APIで呼び出すときは、claude-opus-5-5 のようなモデルID(モデルを指定する識別名)を使います。4.6世代以降のIDは日付を含まない形ですが、それぞれ特定の版に固定されています。中身が予告なく入れ替わることはなく、新しい版は別のIDで公開されます。
Mythos 5.1は審査制の別枠
Fable 5.1と同じ能力を持つモデルとして、Mythos 5.1もあります。こちらはAnthropicの防御研究プログラム「Project Glasswing」の参加組織など、審査を通った組織だけに提供されるモデルです(出典: platform.claude.com)。一般の利用者が選べるモデルではないため、本記事の比較対象からは外しています。
Claudeのモデル一覧を比較|性能・速度・料金・コンテキスト長
4つのモデルの仕様を並べると、上位ほど料金が高く、応答が遅くなる構図がはっきりします。下表は、Anthropicの公式比較表をもとに、位置づけ・速度・API料金・扱える文章量を整理したものです(2026年10月8日時点、出典: platform.claude.com)。
| 項目 | Fable 5.1 | Opus 5.5 | Sonnet 5.5 | Haiku 5.5 |
|---|---|---|---|---|
| 位置づけ | 最上位 | 主力 | 中位 | 軽量 |
| 公式の説明 | 難しい推論と長時間の自律作業向け | 長時間のコーディングと知識労働向け | 速さと性能の組み合わせが最もよい | 分類・抽出・振り分けなど、大量で即時性が求められる処理向け |
| 応答速度(相対) | 遅い | 中程度 | 速い | 最も速い |
| API料金(100万トークンあたり入力/出力) | 10ドル/50ドル | 4ドル/20ドル | 2ドル/10ドル | 0.1ドル/0.5ドル(10万トークン超のプロンプトは0.5ドル/2.5ドル) |
| コンテキストウィンドウ | 100万トークン | 100万トークン | 100万トークン | 100万トークン |
| 最大出力 | 12.8万トークン | 12.8万トークン | 12.8万トークン | 12.8万トークン |
| 知識の基準時点 | 2026年6月 | 2026年6月 | 2026年6月 | 2026年6月 |
料金の差は最大で100倍です。入力の単価はFable 5.1が10ドル、Haiku 5.5が0.1ドル(10万トークン以下のプロンプト)で、同じ処理を大量に流すと請求額に大きな開きが出ます。Opus 5.5の単価はFable 5.1の4割で、Sonnet 5.5はさらにその半分です(2026年10月8日時点、出典: platform.claude.com)。
コンテキストウィンドウは、モデルが一度に読める文章量の上限です。4つのモデルはいずれも100万トークンで、Anthropicの説明ではおよそ250万文字にあたり、長い契約書や議事録をまとめて読ませても収まります。ただしHaiku 5.5は、1回に送るプロンプトが10万トークンを超えると単価が上がります。
知識の基準時点は、4つのモデルとも2026年6月です。それより後の制度変更や新製品について尋ねるときは、資料を添えて渡す必要があります。
料金を下げる仕組み|Batch APIとプロンプトキャッシュ
APIの料金は、使い方でも変わります。急がない処理をまとめて送るBatch APIは、入力と出力の両方が半額です。同じ前提資料を繰り返し読ませるときに使うプロンプトキャッシュは、読み出しが通常の入力単価の10%で、Fable 5.1は2.5%、Opus 5.5とSonnet 5.5は5%まで下がります(2026年10月8日時点、出典: platform.claude.com)。上位モデルを使うときほど、この2つの効き目が大きくなります。
各モデルの違いを比較|得意な作業と向かない作業
仕様の表だけでは、自分の作業にどれが合うかは見えにくいものです。ここでは、Anthropicがモデル選びのガイドで挙げている用途をもとに、4つのモデルの得意な作業と向かない作業を見ていきます。
Fable 5.1|長時間の自律作業と難しい推論
Fable 5.1は、一般の利用者が使えるモデルのなかで最も能力が高いと位置づけられています。公式ガイドが挙げる用途は、数時間にわたって動くエージェント作業、段階を踏んだ深い調査、分析を文書・表・スライドに仕上げるところまでの作業です。
一方で、応答は4つのなかで最も遅く、単価はOpus 5.5の2.5倍です。短い質問や定型の文章作成に使うと、速さと費用の両面で割に合いません。AnthropicはOpus 5.5を高いeffortで使っても届かない作業に限ってFable 5.1へ移るよう案内しています。
Opus 5.5|迷ったときの出発点
Opus 5.5は、Anthropicが多くの用途で最初に試すモデルとして推している主力です。公式ガイドの用途例は、数時間にわたる自律的なコーディング、大規模なコードの書き換え、画像を多く読む作業、パソコン画面の操作などです。
初期設定の考える量(effort)がmediumに抑えられており、標準のままでも応答と費用の釣り合いがとれています。出力を最大2.5倍速くする高速モードも研究プレビューとして用意されていますが、通常より高い料金がかかります(出典: platform.claude.com)。
AIエージェントを「どう作り、どう育てるか」を、GiftX記事制作エージェントの実物で解説。
関連記事:Claude Opus 5.5とは?性能・料金とOpus 5から切り替える判断軸を整理
Sonnet 5.5|日常業務の標準
Sonnet 5.5は、速さと性能の組み合わせが最もよいと説明されているモデルです。公式ガイドの用途例は、コードの生成、データ分析、文章の作成、画像の読み取り、ツールを使うエージェント処理で、日々の業務の多くがここに収まります。
単価はOpus 5.5の半分で、応答も速くなります。会議メモの整理、社内文書の下書き、表データの集計といった毎日繰り返す作業は、まずSonnet 5.5で試し、品質が足りない作業だけOpusに上げる使い方が無理のない順序です。
Haiku 5.5|即時応答と大量処理
Haiku 5.5は、4つのなかで最も速く、単価も最も低いモデルです。Haiku 4.5の後継として、2026年10月8日に公開されました。公式ガイドの用途例は、即時の応答が求められる仕組み、大量のデータ処理、推論力を保ちつつ費用を抑えたい用途、エージェントの下請け作業です。
問い合わせの分類、文章の要約、データの整形のように、判断の幅が小さく件数が多い作業に向いています。Haiku系統で初めてeffortを調整できるようになり、扱える文章量も100万トークンに広がりました(出典: platform.claude.com)。ただし、10万トークンを超えるプロンプトは単価が5倍になるため、長い資料を読み込ませる処理では先に費用を見積もっておきます。
Anthropicによると、Haiku 5.5はHaiku 4.5より平均で約75%安く動きます。一方で、複雑なエージェント型のコーディングには引き続きSonnet 5.5やOpus 5.5が向くとしています(出典: anthropic.com)。料金や性能の詳細は「Claude Haiku 5.5とは?料金と性能、Haiku 4.5・Sonnet 5.5との違い」で整理しています。
用途別のClaudeモデルの選び方|作業の難しさと費用で決める
モデル選びで迷ったときは、作業の難しさと処理する件数の2つで考えると決めやすくなります。難しく件数が少ない作業は上位のモデルへ、単純で件数が多い作業は下位のモデルへ振り分けるのが基本です。
作業別のモデル早見表
よくある業務を例に、最初に試すモデルを整理しました。最初に試すモデルで品質が足りなければ1段上に、十分なら1段下に変えて、費用と品質の釣り合う位置を探します。
| 作業の例 | 最初に試すモデル | 理由 |
|---|---|---|
| 問い合わせの分類、文章の要約、データの整形 | Haiku 5.5 | 判断の幅が小さく件数が多いため、速さと単価を優先する |
| 会議メモの整理、社内文書の下書き、表データの集計 | Sonnet 5.5 | 日常業務の品質を保ちつつ、単価をOpusの半分に抑えられる |
| 長い資料を読み込んだ分析、提案書の構成づくり | Opus 5.5 | 長い資料を深く読み解く推論が要る |
| 数時間かかる調査、資料一式の作成まで任せる作業 | Fable 5.1 | Opus 5.5で届かない長時間の自律作業に限って使う |
モデルを変える前にeffortを調整する
effortは、同じモデルにどれだけ考えさせるかを決める設定です。Anthropicは、モデルを切り替えるよりもeffortを調整するほうがよい手段になることが多いと説明しています(出典: platform.claude.com)。
たとえばOpus 5.5で応答が遅いと感じたら、Sonnet 5.5に変える前にeffortを下げて試します。反対に品質が足りないときは、Fable 5.1に変える前にeffortを上げます。モデルを変えると単価が倍単位で動くため、先にeffortで調整したほうが費用を読みやすくなります。
安いモデルから始めるか、上位から始めるか
Anthropicは、モデル選びの始め方として2つの順序を示しています。1つは、Haiku 5.5で作り始めて、足りない部分だけ上位に上げる費用優先の順序です。もう1つは、Opus 5.5で作り始めて、動く形になってから下位のモデルやeffortの引き下げで費用を詰める性能優先の順序です。
件数が多く単純な作業は前者、精度が費用より優先される作業は後者が合います。どちらの順序でも、自社の実際のデータで複数のモデルを試し、回答の正確さと費用を並べて比べる工程は欠かせません。
Claudeのモデルの使い方|プラン別に使える範囲と切り替え方
チャット画面で使えるモデルは、契約しているプランで決まります。主な個人向けプランとAPIの違いは次のとおりです(2026年10月時点、出典: claude.com)。
| 利用方法 | 月額 | 使えるモデル | Fableの扱い |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | Sonnet、Haiku | 使えない |
| Pro | 20ドル(年払いは月17ドル) | Opus、Sonnet、Haiku | 使用量クレジットで利用 |
| Max | 100ドルから | Opus、Sonnet、Haiku | 週ごとの上限の50%まで追加費用なし |
| API | 使った分だけ | すべて | 標準のAPI料金で利用 |
無料プランではOpusとFableを選べません。ProではFableが通常の利用枠に含まれず、使う場合は別途購入する使用量クレジットを消費します(出典: support.claude.com)。TeamとEnterpriseは、座席の種類によってFableの扱いが分かれます。
モデルの切り替えは、チャット画面のモデル選択メニューから行います。上位のモデルほど利用枠の減り方が速いため、普段はSonnetで作業し、難しい相談のときだけOpusに切り替えると、上限に当たりにくくなります。
関連記事:Claudeの料金プラン一覧|月額・利用上限・追加課金を比較
Before/Afterで見るモデル振り分けのAPI費用
モデルの振り分けがどれだけ費用に効くかを、社内の問い合わせに回答の下書きをつける仕組みで試算します。月2万件、1件あたり入力3,000トークン・出力800トークンを処理する想定です。
Beforeは、全件をOpus 5.5で処理する運用です。月の費用は約560ドルになります。Afterでは、定型の分類と一次回答の9割をHaiku 5.5に、判断を伴う1割だけをOpus 5.5に回します。月の費用は約69ドルとなり、約88%下がります(2026年10月8日時点の公式単価で計算、出典: platform.claude.com)。品質の確認が要る回答だけを上位に残す設計にすると、費用を抑えながら回答の質も保てます。
全国8,000人調査で、AIの活用方法によって生産性向上に約3.8倍の差が生まれることが判明。
Claudeの旧モデルの種類と提供終了日|乗り換えの判断軸
現行の4モデルのほかにも、前の世代のモデルがAPIで引き続き使えます。主なモデルの提供終了の目安は次のとおりで、いずれも「この日より前には終了しない」という下限の日付です(2026年10月時点、出典: platform.claude.com)。
| モデル | 状態 | 提供終了の目安 |
|---|---|---|
| Fable 5 | 提供中 | 2027年6月9日以降 |
| Opus 5 | 提供中 | 2027年7月24日以降 |
| Sonnet 5 | 提供中 | 2027年6月30日以降 |
| Opus 4.8 | 提供中 | 2027年5月28日以降 |
| Sonnet 4.5 | 終了予告済み | 2026年11月30日に終了(後継はSonnet 5.5) |
| Haiku 4.5 | 提供中 | 2026年10月15日以降 |
Sonnet 4.5は終了が予告されており、2026年11月30日以降はAPIから呼び出せなくなります。Haiku 4.5は下限の日付が近づいていますが、2026年10月8日時点で終了予告は出ていません。後継のHaiku 5.5が公開されたため、Haiku系統で新しく仕組みを組む場合はHaiku 5.5を前提にすると、後の乗り換えの手間を減らせます。Anthropicは、一般公開したモデルを終了する場合は60日以上前に利用者へ通知するとしています。
モデルの入れ替わりは速く、追いかけるだけで手間がかかります。GiftXのビジネス職生成AI活用実態調査(2026年版)でも、個人の課題として「進化が速くキャッチアップできない」が25.7%にのぼりました(複数回答)。新しいモデルが出るたびに全業務を見直すのではなく、終了予告が出たモデルから順に、後継モデルで同じ作業を試して乗り換えるのが手間の少ない進め方です。
詳細な調査データは「ビジネス職生成AI活用実態調査(2026年版)」にてご覧ください。
AIエージェント導入で陥りがちな3つの落とし穴
モデルの違いがわかっても、業務への組み込み方を誤ると成果につながりません。Claudeを業務で使い始める企業がつまずきやすい点を3つ挙げます。
落とし穴1|すべての作業を最上位のモデルで回す
最も賢いモデルで全部をこなそうとすると、費用と待ち時間が膨らみ、使い続けられなくなります。最初から多くの業務に一斉に広げると、どの作業にどの性能が要るのかを見極める機会もなくなります。
落とし穴2|モデルの比較で検討が止まる
どのモデルが一番よいかを議論しているうちに、業務で試す段階に進めないケースがあります。比較表やベンチマークの数字だけでは、自社の資料や手順で十分な品質が出るかは判断できません。
落とし穴3|チャット画面で質問するだけで終わる
チャットで都度質問する使い方では、毎回の指示と確認に人手がかかります。業務の流れにモデルを組み込まなければ、作業時間そのものは減りません。モデルの性能が上がっても、人が毎回貼り付けて確認する手順が残る限り、効果は個人の工夫の範囲にとどまります。
スモールスタートで1業務をAIエージェントに任せる
まずは件数が多く手順の決まった1業務を選び、AIエージェントに任せるところから始めるのが確実です。その1業務で適切なモデルとeffortを見極めれば、次の業務にも同じ考え方を広げられます。GiftXでは、こうしたスモールスタート前提のAIエージェント構築を1業務単位から伴走支援しています。詳細はAIエージェント構築支援サービスをご覧ください。
Claudeのモデルに関するよくある質問
Claudeの最新モデルは何ですか?
2026年10月時点で一般の利用者が使える最上位モデルはFable 5.1です。主力のOpus 5.5は2026年9月23日、Sonnet 5.5は同年9月28日(米国時間)に公開されました。軽量のHaiku 5.5も、同年10月8日(日本時間)に公開されています(出典: anthropic.com)。
無料プランでOpusやFableは使えますか?
使えません。無料プランで選べるのはSonnetとHaikuです。Opusを使うにはPro以上、Fableを使うにはProで使用量クレジットを購入するか、Max以上の契約が必要です(2026年10月時点、出典: claude.com)。
Claude Codeで使えるモデルも同じですか?
Claude Codeでも同じ系統のモデルを選べます。ただし、モデルの切り替え方やeffortの指定方法はチャット画面と異なるため、Claude Code向けの手順を確認してから設定します。
ChatGPTやGeminiと比べて、どう選べばよいですか?
各社とも上位・中位・軽量の段階でモデルを揃えているため、まず自社の作業がどの段階の性能を要するかを決めるのが先です。そのうえで、普段使っている業務ツールとの連携や社内の利用ルールに合うサービスを選びます。
APIで指定するモデル名は何ですか?
Fable 5.1はclaude-fable-5-1、Opus 5.5はclaude-opus-5-5、Sonnet 5.5はclaude-sonnet-5-5、Haiku 5.5はclaude-haiku-5-5です。Amazon Bedrockでは先頭にanthropic.を付けたIDを使います(出典: platform.claude.com)。
まとめ|Claudeのモデルは作業の難しさと件数で選ぶ
Claudeの主なモデルは、Fable 5.1、Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5の4つです。上位ほど難しい作業に強い一方で、応答は遅く、単価は最大100倍まで開きます。迷ったときはOpus 5.5から試し、件数が多く単純な作業はSonnetやHaikuへ、Opusで届かない長時間の作業だけFableへ回すと、費用と品質の釣り合いがとれます。モデルを比べる段階で止まらず、まず1業務をAIエージェントに任せて、その業務に合うモデルを見極めるところから始めてください。
AIエージェントの業務活用をご検討の方へ
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