ElevenLabsとは?料金・使い方・日本語対応をまとめて解説

ElevenLabsとは?料金・使い方・日本語対応をまとめて解説
目次

動画やコンテンツのナレーションを用意するたびに、外注費や録り直しの手間がかかっていないでしょうか。ElevenLabsという音声生成AIが気になっていても、日本語は自然なのか、料金や商用利用の条件はどうなっているのかが分からず、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。 本記事では、ElevenLabsの基本機能から料金プラン、無料での始め方、日本語対応の実力、競合との違いまでを一気に整理します。読み終えるころには、自分の用途にElevenLabsが合うかどうかを判断できる状態を目指します。

朝山 高至
AIエキスパート

GiftXにてマーケティング・PdM・AI推進を担当。自社事業GIFTFULにて、AIエージェントを活用したマーケティング・営業業務の自動化を主導。

ElevenLabsとは|70言語以上に対応するAI音声生成プラットフォーム

ElevenLabsが音声に関わる何をまとめて担えるのかを、読者が5秒で全体像として読み取れるようにする。

ElevenLabsとは、入力したテキストを人のように自然な音声へ変換するAI音声生成サービスです。テキスト読み上げ(Text to Speech)を中核に、音声クローン・吹き替え・文字起こし・音声エージェント構築までを一つの基盤で提供しています。クラウド型で、ブラウザ上のスタジオ画面と開発者向けのAPIの両方が用意されており、無料プランから手軽に試せる点が支持を集めています。

運営するElevenLabsは2022年に設立された企業で、共同創業者は元Googleの機械学習エンジニアと元Palantirの担当者の2名です。本社はニューヨークにあり、2025年4月14日には日本法人「ElevenLabs Japan G.K.」を設立し、日本市場での展開を加速しています。音声生成にはディープラーニングによる音声合成モデルが使われており、入力されたテキストの文脈から抑揚や間(ポーズ)、感情を推定したうえで、人の発話に近い音声波形を生成します。従来の機械的な読み上げと違って、文章の意味に応じて自然に声色が変わる点が、ElevenLabsの音声が「人が読んでいるように聞こえる」理由です。

ElevenLabsでできること

ElevenLabsの中心機能は、原稿を入力するだけで動画ナレーションや教材音声、案内音声を収録なしで作成できるテキスト読み上げです。声の高さや話す速さ、感情の強さを細かく調整でき、同じ原稿から複数パターンの音声を作り比べることもできます。さらに、特定の人物の声を再現する音声クローン、別言語へ吹き替えるダビング、音声から文字を書き起こすScribe、対話する音声エージェントの構築まで、音声に関わる作業を幅広くカバーしています。テキスト読み上げが「文章から声を作る」機能なのに対し、音声クローンは「特定の人の声を再現する」、吹き替えは「既存の音声を別言語へ置き換える」というように、扱う入力と目的がそれぞれ異なります。自分のやりたいことがどの機能に当たるかを最初に見極めておくと、迷わず使い始められます。

なぜいま注目されているのか

ElevenLabsが注目される理由は、音声の自然さと進化の速さにあります。2023年1月のベータ公開から半年足らずで登録ユーザーが100万人を突破し、2025年1月のシリーズCでは評価額33億ドル、2026年2月のシリーズDでは評価額110億ドルに達したとされています。わずか数年で評価額が大きく伸びた背景には、ナレーションや多言語コンテンツを内製化したいという需要の高まりがあります。動画制作やコンテンツ運用の現場で、声の品質がそのまま成果物の質に直結する場面が増えていることが、急成長を後押ししています。

ElevenLabsはどんな用途・人に向いているか

ElevenLabsが力を発揮するのは、声の品質が成果物の質に直結する場面です。具体的には、動画やショート動画のナレーションを内製したい制作者、教材やマニュアルを音声化したい担当者、海外向けに多言語コンテンツを展開したい運用者などが主な利用者層になります。一方で、短いテキストを時々読み上げるだけであれば無料プランで十分に足りることも多く、利用量の規模に合わせてプランを選べる点も、最初の一歩を踏み出しやすくしています。まずは自分の用途がどのくらいの音声量になりそうかをイメージしておくと、後述する料金プラン選びがスムーズになります。

ElevenLabsの主な機能

ElevenLabsは「テキスト読み上げ」だけのツールではなく、音声に関わる複数の機能を束ねたプラットフォームです。代表的な機能を整理すると、次のようになります。

機能概要
テキスト読み上げ(TTS)テキストとボイス・モデルを選ぶだけで自然な音声を生成。安定性・スタイル・類似度・速度を調整できる
音声クローン本人または許諾を得た声を複製。短い音声で作るInstantと、高忠実度のProfessional(PVC)の2種類
ボイスライブラリ/デザイン3,000以上の共有ボイスから選択、または「落ち着いた中年男性の声」のように説明文から新しい声を生成
AI吹き替え(Dubbing)元の話者の感情や話し方を保ったまま別言語へ変換。32言語に対応し、最長45分まで処理可能
文字起こし(Scribe)音声を文字に変換する音声認識。文字単位のタイムスタンプにも対応
音声エージェント電話応対や問い合わせ対応を行う対話型の音声ボットを構築できる開発者向け基盤
音楽生成(Eleven Music)商用利用が許諾されたAI音楽生成。BGMや楽曲の生成にも対応

最新世代モデル「Eleven v3」は70以上の言語に対応し、テキスト中に「ささやき」「笑い」「ため息」といったタグを埋め込むことで、声のトーンや効果音を細かく演出できる点が特徴です。リアルタイム会話には低遅延の「Flash v2.5」、ナレーションやオーディオブックには高品質な多言語モデルというように、用途別にモデルを使い分ける設計になっています。

関連記事:生成AIの種類とは?主要6カテゴリと代表サービスを一覧で解説

ElevenLabsの料金プランと商用利用の条件

ElevenLabsは無料プランを含む段階的な料金体系を用意しています。料金とクレジット数は改定や為替で変動するため、契約前には必ず公式ページで最新の内容を確認してください。以下は最新確認時点(2026年6月)の主要プランの目安です(出典: elevenlabs.io)。

プラン月額クレジット/月音声の目安音声クローン商用利用
Free$010,000約10分不可不可(クレジット表記が必要)
Starter$530,000約30分Instant
Creator$22100,000約100分Professional
Pro$99500,000約500分Professional
Scale$3302,000,000約2,000分あり
Business$1,32011,000,000約11,000分あり
Enterprise個別見積カスタムカスタムあり

クレジットは、標準モデルでは1文字あたり1クレジット、低遅延のFlash系では1文字あたり0.5クレジットを消費します。音声エージェント(会話AI)は約10分あたり1万クレジットが目安です。全有料プランは年払いでおよそ2か月分の割引が受けられます。なお、情報源によってStarterを$6、Creatorを$11などと記載している場合がありますが、これはプラン改定や確認時点の違いによるものです。実際の金額は申し込み時の公式ページが正となります。

商用利用の条件は明確で、無料プランには商用ライセンスが含まれず営利目的では使えません。Starter以上の有料プランであれば、生成したコンテンツに必要な権利を保有し、利用規約を守る限り商用利用が可能です。法人での本格運用を想定する場合は、Enterpriseプランで独自のセキュリティ要件やSSOにも対応できます。

ElevenLabsの始め方・基本的な使い方

ElevenLabsを無料で使い始めて最初の音声を作るまでの流れを、読者が5秒で順番に追えるようにする。

ElevenLabsは支払い情報の登録なしで、無料から始められます。アカウント作成はおよそ30秒から1分程度で完了し、初めて音声を生成するまでの流れは次のとおりです。

  1. 公式サイトでアカウントを作成し、ダッシュボードから「Text to Speech」画面を開く
  2. 用途に合うボイスを選び、言語に合わせたモデルを選択する
  3. 日本語の原稿を入力する(句読点・改行・固有名詞の読みを整えておくと品質が上がる)
  4. 安定性・スタイル・類似度・速度などを調整して聴き比べる
  5. 音声を生成し、内容を確認して必要に応じて修正する
  6. ダウンロード後、生成日・使用したボイス・利用先をメモしておく

まずは無料枠(月1万文字相当)で、動画のナレーションやショート動画の音声を試作し、品質を確かめてから有料プランに進むのが定石です。ログイン後の画面は直感的で、テキストから音声を作る「Speech」と、音声モデルを管理する「Voices」が主な作業場所になります。API経由で使う場合も、開発者向けのドキュメントとSDKが整備されており、自社のアプリやシステムへ組み込みやすくなっています。

ElevenLabsの日本語対応は自然か|実力と注意点

ElevenLabsは日本語を含む70言語以上に対応しており、日本語音声モデルの改善も継続的に進められています。ナレーションや読み上げ用途では、従来の機械的な合成音声と比べて、抑揚や間が自然で違和感の少ない音声を作れます。

一方で、日本語特有の注意点もあります。固有名詞や漢字の読みに補正が必要な場面があり、読み仮名の追記・文の分割・英数字の読みの統一といった事前の手当てをしておくと品質が安定します。最新モデルのv3では、以前は誤読されやすかった促音(小さい「っ」)の処理が改善されましたが、ブランド名や専門用語、数字の読み上げでは、生成後に一度聴いて確認する習慣をつけておくと安全です。日本語の品質は用途によって十分実用的ですが、固有名詞が多い原稿ほど確認の手間を見込んでおくとよいでしょう。

ElevenLabsのメリット・デメリットと評判

ElevenLabsを導入する前に、強みと注意点の両面を読者が5秒で見比べて判断できるようにする。

ElevenLabsを導入する前に、強みと弱みの両方を把握しておくと判断がぶれません。海外のレビューサイトでは5点満点中4.7点前後の高評価を得ており、音声の自然さと操作のしやすさが繰り返し評価されています。

主なメリットは次の3点です。第一に、音声の自然さと表現力が高く、多様な声と多言語に対応している点です。第二に、読み上げ・クローン・吹き替え・文字起こし・音声エージェントまでを一つの基盤でまかなえるため、用途ごとに別ツールを契約せずに済む点です。第三に、支払い情報なしで無料から始められ、参入のハードルが低い点です。

一方でデメリットもあります。機能を多用するユーザーにとっては料金が高くなりやすく、競合と比べて割高になる場面があります。また、前述のとおり日本語など非英語では読みの補正が必要な場合があります。さらに、音声クローンという技術の性質上、悪用のリスクが指摘されており、利用する側にも厳格な同意管理が求められます。これらは事前に理解しておけば対処できる範囲であり、用途を見極めて使えば十分に実用的なツールです。

ElevenLabsと主要な音声生成AIの比較

ElevenLabsを選ぶ前に、他の音声生成AIとの違いも押さえておくと、自分の用途に合うかを判断しやすくなります。下表は、音声品質・遅延・価格・対応領域といった観点で、ElevenLabsと代表的な競合を整理したものです。なお、表中の参考価格はいずれも各社公式の2026年6月時点の目安で、改定される場合があるため最新の金額は各サービスの公式ページで確認してください。総合力ではElevenLabsが先行する一方、低遅延や低価格といった単一の軸では専門特化型のサービスが優位な領域もあります。

サービス強み弱み参考価格
ElevenLabs音声品質・表現力・機能の幅広さ価格が高め、非英語は読み補正が要る場面Creator $22/月
Fish Audio音声品質ベンチで高評価・低価格無料枠は商用不可・新興Pro $9.99/月
Cartesia約90msの超低遅延・無料クローン音声ライブラリが小さいPro $4/月
Deepgramエンタープライズ向けの信頼性・オンプレ対応音声カタログが小さい$0.015〜0.030/1k文字
Descript音声と動画の統合編集ができる音声機能は副次的で習得に時間Creator $24/月

たとえば、リアルタイムの会話で低遅延を最優先するならCartesia、予算を重視するなら高コスパのFish Audio、動画編集まで一気通貫で行いたいならDescriptが候補になります。なお、かつて有力な代替とされたPlay.htはMetaに買収され2025年末にサービスを停止しており、音声AI市場は再編が続いています。ツールを選ぶ際は、機能や価格だけでなく、各社の事業継続性も含めて評価しておくと安心です。

関連記事:音声生成AIの選び方とおすすめ8選|日本語の自然さ・商用利用で比較

ElevenLabsのビジネス活用シーンと音声クローンの注意点

ElevenLabsは用途の幅が広く、ビジネスの現場でも様々な使い方ができます。最も多いのは動画やショート動画のナレーション内製化で、収録スタジオや話者の手配なしに制作を回せます。吹き替え機能を使えば、1本の動画を複数言語へ展開でき、海外向けコンテンツの制作コストを抑えられます。記事やマニュアルの音声化、研修動画のナレーション内製、電話応対や問い合わせ対応の音声ボット構築など、声を扱う業務を幅広く効率化できます。

一方で、音声クローンを業務で使う場合は、同意と権利の管理が欠かせません。クローンに使えるのは本人または明示的に許諾を得た声に限られ、第三者の声を無断で複製する行為は規約違反です。業務利用では、同意を得た記録を残す運用を徹底しておく必要があります。ElevenLabsはAI生成音声かどうかを判定する仕組みも提供しており、悪用防止に取り組んでいますが、導入する側でも用途の正当性・同意管理・出力物の表示ルールを社内で整理しておくことが望ましいでしょう。

関連記事:生成AIで気をつけるセキュリティとは?主要リスクと企業がとるべき対策を解説

音声生成AIを業務に取り入れるときに陥りがちな3つの落とし穴

ElevenLabsのような音声生成AIは便利ですが、業務に取り入れる進め方を誤ると、効果を実感する前に止まってしまいます。AI活用を支援してきた立場から見て、つまずきやすいポイントは次の3つに集約されます。

落とし穴1|いきなり全ての音声業務を一気に置き換えようとする

最初から、ナレーションも吹き替えも問い合わせ対応の音声化もまとめて自動化しようとすると、設定や品質確認の負荷が一度に押し寄せ、現場が回らなくなります。範囲を広げすぎると、どこで効果が出ているのかも見えにくくなります。

落とし穴2|壮大なAI活用構想から考え始めて手が止まる

「全社の音声コンテンツをAIで刷新する」といった大きな構想から入ると、検討事項が膨らみ、最初の一歩がいつまでも踏み出せません。構想を描くこと自体は悪くありませんが、まず動かして学ぶサイクルがないと前に進みません。

落とし穴3|既製のチャット型AIや汎用ツールでは業務フローに組み込めない

汎用のAIツールをそのまま使うだけでは、自社の原稿フォーマットや確認フロー、既存システムとの連携に合わせ込めず、実務で使えるレベルまで届かないことがあります。業務に定着させるには、自社の流れに合わせた作り込みが必要です。

スモールスタートで1業務をAIに任せるのが結論

これらの落とし穴を避けるコツは、対象を1つの業務に絞って小さく始めることです。たとえば「動画ナレーションの内製化だけ」をElevenLabsで試し、効果と品質を確かめてから次の業務へ広げれば、無理なく定着させられます。GiftXでは、こうしたスモールスタート前提のAI活用を1業務単位から伴走支援しています。詳細はAIエージェント構築支援サービスをご覧ください。

ElevenLabsに関するよくある質問

ElevenLabsを検討する際によく挙がる疑問を、簡潔にまとめます。

ElevenLabsは無料で使えますか?

無料プランがあり、支払い情報の登録なしで利用を開始できます。月1万クレジット(約10分の音声)まで生成できますが、無料プランは商用利用ができないため、業務で使う場合はStarter以上の有料プランが必要です。

ElevenLabsは何語に対応していますか?

最新のEleven v3では70以上の言語に対応しています。日本語にも対応しており、ナレーションや読み上げ用途で実用的な品質の音声を生成できます。

ElevenLabsの日本語は自然ですか?

従来の合成音声と比べて自然な抑揚で読み上げられますが、固有名詞や漢字の読みには補正が必要な場面があります。読み仮名の追記や文の分割で品質を底上げでき、生成後の確認を習慣にすると安心です。

ElevenLabsの商用利用は可能ですか?

Starter以上の有料プランであれば、利用規約を守る限り商用利用が可能です。無料プランは商用利用ができないため注意してください。音声クローンを使う場合は、本人または許諾を得た声のみが対象となります。

まとめ

ElevenLabsは、テキスト読み上げを中核に、音声クローンや吹き替え、音声エージェントまでを一つの基盤で提供するAI音声生成プラットフォームです。音声の自然さと機能の幅広さに強みがある一方、料金はやや高めで、日本語では読みの補正が必要な場面もあります。まずは無料プランで自分の原稿を試し、品質と用途への適合を確かめるところから始めるのがおすすめです。音声業務を一度に置き換えようとせず、1つの業務に絞ってスモールスタートで取り入れることが、AIを実務に定着させる近道です。

音声業務を含めたAI活用を進めたい方へ

本記事で紹介したElevenLabsのような音声生成AIの活用に向けて、自社の業務でも具体的に進めたい・相談したいとお考えの方は、ぜひGiftX AIエージェント構築支援までお問い合わせください。

GiftX AIエージェント構築支援では、貴社の業務に合わせて1業務単位のスモールスタートから本番運用まで、AIエージェント構築をワンストップで支援します。ユースケースの洗い出しから、PoC、本番運用、社内ナレッジ化まで伴走します。

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