YMYLとは?意味と対象ジャンルの見分け方、E-E-A-Tとの関係を解説

YMYLとは?意味と対象ジャンルの見分け方、E-E-A-Tとの関係を解説
目次

YMYLは、Googleが検索結果の品質を確かめるときに、特に高い正確さと信頼性を求めるトピックの分類です。医療やお金、法律などが代表例で、その定義は2025年9月の検索品質評価ガイドラインで更新されています。

本記事では、YMYLの意味と対象ジャンルの見分け方、E-E-A-Tとの関係、該当する記事で整えたい対策を、Googleの公開資料をもとに整理します。

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YMYLとは?Googleが定義する対象ジャンルと判断基準

YMYLの4つの害の図解。YMYL、健康・安全、経済的な安定、行政・市民生活・社会、その他(人や社会への害)

YMYLとは、人の健康やお金、安全、社会に大きな影響を与えうるトピックのことです。

Googleは、検索品質を人の目で確かめる担当者向けの手引きとして「検索品質評価ガイドライン」を公開しており、YMYLはその2.3節で定義されています。2026年10月時点で公開されている最新版は2025年9月11日付で、変更履歴の最初に「YMYLの定義を更新した」と記されています。

YMYLは「Your Money or Your Life」の略

YMYLは「Your Money or Your Life」の頭文字で、直訳すると「あなたのお金か、命か」です。ガイドラインは、内容によっては人の健康や経済的な安定、安全、または社会の福祉に大きな影響を与えうるトピックをこう呼んでいます。

影響を受ける相手として、ガイドラインは次の3者を挙げています。

  • 閲覧者本人:ページを読んだり使ったりする人
  • 周囲の人:閲覧者の行動によって影響を受ける家族や知人
  • 社会や集団:閲覧した人々の行動によって影響を受けるグループや社会全体

害が生じる理由も2つに分けられています。1つは、自傷や犯罪、暴力的な過激主義のように、トピックそのものが危険な場合です。もう1つは、内容が不正確だったり信頼性の低い情報源に頼っていたりすると害になる場合で、心臓発作の症状、お金の運用、地震が起きたときの行動、投票できる人の条件、運転免許の取得要件などが例に挙がっています。

YMYLに該当する4つの害の種類

2025年9月版のガイドラインは、YMYLかどうかを「どんな害が起こりうるか」で判断するよう求めています。分類は次の4つです。

害の種類内容該当しやすいテーマの例
YMYL Health or Safety(健康・安全)心身の健康や、身体的な安全・オンライン上の安全を損なうおそれがある病気の症状、薬、救急時の対応、災害時の避難
YMYL Financial Security(経済的な安定)自分や家族の生活を支える力を損なうおそれがある投資、老後資金、税金の手続き、ローン
YMYL Government, Civics & Society(行政・市民生活・社会)集団や公共の利益、公的機関への信頼、選挙や投票の情報に悪影響を与えるおそれがある選挙の制度、行政手続き、進行中の事件の報道
YMYL Other(その他)人を傷つけたり、社会の福祉に悪影響を与えたりするおそれがある上の3つに当てはまらないが、人や社会に害を与えうるテーマ

このうち「YMYL Government, Civics & Society」は、以前「YMYL Society」と呼ばれていた分類で、2025年9月版で名称が改められました。現在の定義には、選挙や投票の情報、公的機関への信頼が含まれています。いずれの分類も、ジャンル名だけで機械的に決めるのではなく、その記事の内容が誰にどんな害を与えうるかで考える、という読み方になります。

はっきりYMYL・どちらとも言える・YMYLではないの判定例

ガイドラインは、YMYLを「該当する/しない」の二択ではなく、程度の幅で捉えるよう説明しています。同じ分野でも、扱う内容によって位置づけが変わります。

内容の種類はっきりYMYLどちらとも言えるYMYLではない
情報津波の避難経路天気予報音楽賞の受賞者
行動への助言救急外来に行くべきタイミング歯ブラシの交換頻度ジーンズを洗う頻度
時事ニュース進行中の暴力事件自動車事故地元高校のバスケットボールの試合
SNSでの共有死者も出た危険なチャレンジ投稿激辛ソースに挑む投稿ミュージックビデオ
通販・商品レビュー処方薬の購入車のレビュー鉛筆の購入

たとえば車は高価な買い物ですが、家族や友人に相談して決める人が多いため「どちらとも言える」に置かれています。ガイドラインは、多くのトピックはYMYLではなく、高い正確さを求めなくても害は生じないとも書いています。

YMYLか迷ったときの2つの問い

判断に迷うときのために、ガイドラインは次の2つの問いを示しています。

  1. 慎重な人なら、害を避けるために専門家や信頼できる情報源を探すか。小さな誤りでも害になりうるか。当てはまれば、YMYLの可能性が高いと考えます。
  2. 多くの人が、友人に気軽に聞くだけで済ませるテーマか。当てはまれば、YMYLではない可能性が高いと考えます。

自社の記事テーマを点検するときは、記事の一覧にこの2つの問いを当てて、はっきりYMYLに当たる記事から先に確認すると進めやすくなります。

YMYLが検索評価に影響する仕組み|E-E-A-Tと信頼性の関係

E-E-A-Tの中心の図解。信頼性(Trust)、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、YMYLではない

YMYLは、Googleの検索品質評価の中で「どれだけ厳しく見るか」を決める物差しとして働きます。ここでは、評価ガイドラインとGoogleの公式ドキュメントから、その仕組みを確認します。

検索品質評価ガイドラインでの位置づけ

ガイドラインは、はっきりYMYLに当たるページについて、ページ品質の評価基準を非常に高く設定すると明記しています。質の低いページが、人の健康や経済的な安定、安全、社会に悪影響を与えうるためです。

一方で、評価者の判定がそのまま順位を動かすわけではありません。ガイドラインは、1つの評価が特定のページの表示順位に直接影響することはないと説明しています。Googleの公式ドキュメント「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」も、評価者のデータはランキングのアルゴリズムで直接使われず、検索システムが正しく働いているかを確かめるために使われるとしています。

同じドキュメントでGoogleは、健康や安全、経済的な安定、社会の福祉に大きく影響しうるトピックでは、E-E-A-Tが優れたコンテンツをシステムが特に重視するとも述べています。評価者の判定は順位を直接決めないものの、YMYLで求められる水準はランキングの方針と同じ方向を向いていると読めます。

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E-E-A-Tのうち信頼性が最も重視される

E-E-A-Tは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼性)の頭文字で、ページの品質を見るための観点です。ガイドラインは4つのうち信頼性を中心に置き、どれだけ経験や専門性があるように見えても、信頼できないページはE-E-A-Tが低いと扱います。4つの要素それぞれの意味と高め方は「E-E-A-Tとは?読み方・4要素とSEOで評価を高める対策、YMYLとの違い」で解説しています。

YMYLとの関係で押さえたいのは、求められる信頼性の量がページの種類で変わる点です。ガイドラインは、はっきりYMYLの情報ページには害を防ぐための正確さが必要だとする一方、YMYLではない娯楽目的のSNS投稿なら高い信頼性は要らない場合があるとしています。

経験と専門性はどう使い分けられるか

ガイドラインの3.4.1節は、YMYLのページで経験と専門性のどちらが求められるかを例で示しています。情報提供や助言を目的とするページには高い専門性が必要になる一方、つらい経験を分かち合うページは、内容が安全で専門家の共通見解と矛盾しなければ高く評価されうるとしています。

テーマ経験の共有として価値があるもの専門家に任せるべき情報・助言
妊娠中の睡眠の悩み枕の使い方など、医療に踏み込まない工夫の体験談妊娠中に使える睡眠薬
税金の書類の記入手続きの大変さを語るユーモア動画書類の記入方法
老後資金の準備実際に使った人による積立サービスのレビュー何にいくら投資すべきかの助言
投票地方選挙で投票する理由を語る市民の投稿投票資格や登録方法

体験談を載せる記事でも、手順や数値、判断の目安を断定的に書く部分は専門家の領域に入ります。1本の記事の中で、どこが体験でどこが助言かを分けて考えると、確認すべき箇所が見つけやすくなります。

低い評価になりやすいYMYLページ

ガイドラインは、YMYLのページで特に厳しく見られる点も挙げています。運営者や作成者についての情報がまったくないYMYLページや、専門性が極めて低いYMYLページは、信頼できないものとして最も低い評価にするよう求めています。また、YMYLのページで作成者や運営責任者についての情報が十分でなければ、低い評価が妥当とされています。

日本では2017年に医療・健康の検索結果が改善された

日本の検索結果では、YMYLの考え方に沿った変更がすでに行われています。Googleは2017年12月6日の公式ブログ「医療や健康に関連する検索結果の改善について」で、医療従事者や専門家、医療機関などが提供する信頼性の高い情報が上位に表示されやすくなるアップデートを発表しました。この変更は医療・健康に関連する検索のおよそ60%に影響すると説明されています。

YMYL対策の実践方法|記事で整える5つの項目

YMYL対策5項目の図解。運営者と作成者の情報を明示する、一次情報の出典を本文で示す、専門家の確認を工程に入れる、公開後も情報を更新する、広告と情報を分ける

YMYLに当たる記事で取り組む内容は、ガイドラインが低評価の理由として挙げる点の裏返しになります。ここでは、記事単位で確認しやすい5つの項目に分けて整理します。キーワード選びや内部対策を含むSEO対策全体の進め方は「SEO対策とは?意味と始め方、初心者が自分でできる5ステップ」で解説しています。

関連記事:AI時代のSEO対策とは?仕組みと実践手順を 6 つの観点で整理

項目1: 運営者と作成者の情報を明示する

誰が運営し、誰が書いたかが分からないYMYLページは、最も低い評価の対象になりえます。会社概要や問い合わせ先に加えて、記事ごとに作成者の名前と経歴が分かるようにし、そのテーマを書く根拠となる経験や資格を示します。たとえばお金の記事なら、保有資格や実務の経験年数、作成者のプロフィールページへのリンクを載せておくと、読者が作成者を確かめやすくなります。

項目2: 一次情報の出典を本文で示す

法律や制度、数値を扱う箇所は、官公庁や公式サイトなどの一次情報にあたり、本文中のリンクで参照先を示します。読者が自分で確かめられる状態にしておくことが、信頼性を示す材料になります。まとめサイトや他社の解説記事を孫引きせず、法令や公的統計、公式発表の該当ページまで遡ってリンクするのが基本です。

項目3: 専門家の確認を制作工程に入れる

医療やお金の具体的な助言を含む記事は、専門家に内容を確認してもらう工程を設けます。名前を載せるだけでなく、どの記述を誰が確認したかを社内に記録しておくと、更新時にも同じ水準を保てます。体験談が中心の記事でも、薬の使い方や投資の配分のように助言にあたる部分だけは確認を受けておくと、ガイドラインの使い分けにも沿います。

項目4: 公開後も情報を更新する

制度や料金、ガイドライン自体も改定されます。記事ごとに見直す時期を決め、改定があったときは本文と更新日を直します。税制や社会保険のように毎年変わりやすいテーマは年1回以上、制度の改正が発表されたときは都度、と頻度を分けておくと運用しやすくなります。正確さを求められるYMYLでは、古い情報がそのまま誤りになりえます。

項目5: 広告や宣伝と情報を分ける

ガイドラインは、利益相反がある書き手は信頼できる情報源とは言えない場合があるとしています。自社商品の紹介や広告を含む場合は、情報部分と宣伝部分を読者が見分けられるように書き分けます。比較記事で自社商品を扱うときは、その旨を明記し、他社商品と同じ基準で評価していることを示すと、読者の不信感を招きにくくなります。

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YMYLに触れる記事で品質を保つ自社事例

GiftXでは、自社メディアの記事制作をAIエージェントで自動化する際に、執筆と校閲の担当を分け、ファクトチェックも工程として組み込んでいます。校閲で見つかった指摘は執筆側の手順に書き戻し、同じ誤りが次の記事で起きにくいようにしています。

記事のファクトチェックを自動化したことで、1記事あたり約1時間かかっていた確認が約10分になり、公開後の訂正はほぼなくなりました。最終的に公開してよいかは人が判断し、AIは確認すべき箇所を漏れなく洗い出す役割に置いています。運用の詳細は「AIで記事制作を自動化する仕組み」で紹介しています。

YMYLに近い表現の確認にも、同じ考え方を応用できます。例えば、広告やLPの文言を景品表示法や薬機法の観点でAIが先にチェックし、リスクの高い表現だけを法務担当が確認する運用が考えられます。人がすべてを読む前に、確認すべき箇所を絞り込めるのが利点です。YMYLに当たる記事でも、AIに一次チェックを任せ、専門家や法務担当は判断が必要な箇所に時間を使う、という分担が組めます。

AIで作成した記事はYMYLで不利になるのか

AIを使って記事を作る場合も、YMYLでの考え方は変わりません。Googleは2023年2月8日の「AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンス」で、AIや自動化は適切に使っている限りガイドライン違反にはならないとしています。一方で、検索順位の操作を主な目的としてコンテンツを生成すると、スパムに関するポリシー違反とみなされます。

同じガイダンスは、健康や行政、金融のように情報の質が重視されるトピックでは、システムが信頼性のシグナルをより重視するとしています。AIで下書きを作っても、出典の確認や専門家のチェックを省いてよいわけではありません。読者が作り方を気にしそうな記事ではAIの利用を開示することも有益とされていますが、著者欄にAIと書く方法はふさわしくないとも説明されています。

YMYLに当たる記事をAIで作るときは、次の3点を人の工程として残しておくと、ガイダンスの考え方に沿って進められます。

  • 出典の照合:AIが書いた数値や制度の説明を、一次情報と1つずつ突き合わせる
  • 専門家の確認:医療やお金の助言にあたる部分は、専門家が内容を確認する
  • 作成者の明示:記事の内容に責任を持つ人の名前と経歴を記事に載せる

どれもAIを使わない記事で求められる確認と同じで、AIを使ったからといって基準が下がるわけでも上がるわけでもありません。

関連記事:ハルシネーションとは?意味・原因・対策と生成AIを安全に使うコツ

YMYLに触れる記事をAIで内製するときに陥りがちな3つの落とし穴

YMYLへの備えを社内のコンテンツ制作で進めると、AIで記事の本数は増やせても、確認の手順が追いつかずにつまずくことがあります。よく見られるのは次の3つです。

落とし穴1|AIの下書きをそのまま公開する

AIの下書きは読みやすくても、数値や制度の記述が古かったり、根拠のない断定が混ざったりします。一次情報との照合を飛ばすと、YMYLで最も避けたい不正確な記述が公開されます。

落とし穴2|監修者の名前を載せるだけになる

専門家の名前を掲載しても、どの記述を確認したかが残っていなければ、更新のたびに確認が抜けます。確認の中身が工程として残っていることが、信頼性を保つ前提になります。

落とし穴3|既存記事をまとめて直そうとする

YMYLに当たる記事を一度に全部見直そうとすると、確認の負荷が大きすぎて作業が止まります。判断基準が固まらないまま手を広げると、記事ごとに確認の深さがばらつき、どこまで確認済みかも分からなくなります。

検証工程を持ったうえで、まず1コンテンツを型にする

最初に、はっきりYMYLに当たる記事を1本選び、一次情報の照合、専門家の確認、更新日の管理までを1つの手順として通します。その手順を型にしてから、ほかの記事へ広げると、品質をそろえたまま本数を増やせます。GiftXでは、検証工程を含めたコンテンツ制作を1コンテンツ単位から伴走支援しています。詳細は AI活用コンテンツ制作支援 をご覧ください。

YMYLに関するよくある質問

YMYLの対象は公式の一覧で確認できますか?

Googleは対象トピックの一覧を公開していません。ガイドラインはYMYLを程度の幅で捉えるとしており、害の4分類と判定例、迷ったときの2つの問いを手がかりに、記事ごとに判断する形になります。

個人や中小企業のサイトでもYMYLで上位表示できますか?

規模だけで決まるわけではありません。ガイドラインは、小規模なサイトや個人は評判の情報が少ないことが多いとしたうえで、評判の情報がなくても最高評価を受けうると説明しています。作成者の情報や一次情報の出典を示し、信頼できる内容に整えることが前提になります。

YMYLの記事には監修者が必須ですか?

必須とは定められていません。ただし、医療やお金に関する具体的な助言は専門家の領域とされています。体験の共有が中心の記事でも、助言にあたる部分は専門家の確認を受けておくと安心です。

YMYLとE-E-A-Tの違いは何ですか?

YMYLは、害が起こりうるトピックの分類です。E-E-A-Tは、経験・専門性・権威性・信頼性という、ページの品質を見る観点です。YMYLに当たるページほど、E-E-A-T、とくに信頼性が厳しく見られるという関係にあります。

まとめ|YMYLは害の大きさで判断し、検証工程から整える

YMYLは、人の健康やお金、安全、社会に大きな影響を与えうるトピックを指すGoogleの分類です。現行の2025年9月版ガイドラインは、ジャンル名ではなく起こりうる害の種類で判断する考え方をとっています。はっきりYMYLに当たる記事では、作成者の情報、一次情報の出典、専門家の確認、情報の更新が評価の土台になります。まずは対象の記事を1本選び、検証の手順を型にしてから広げていくと、無理なく品質を保てます。

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石塚 悠悟
AIエキスパート

GiftX共同代表。デロイト トーマツ/PwCでのコンサルティングを経て、ホットリンク執行役員として事業領域全体(デジタルマーケティング支援事業・SaaSプロダクト事業)・バックオフィス領域を統括。AI活用・業務自動化・エージェント構築の実務に注力。

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